現在発売されている、YAMAHA RTXルーターの管理GUI画面では、インターネットを利用する場合、従来のPPPoE方式に加えて、IPoE方式による接続設定を選択できるようになっています。
その為、現在YAMAHAルーターを設定する場合は、コマンド操作を行わなくても、簡単にインターネット接続設定が可能になりました。
但し、私が所有するYAMAHAルーター「RTX810」のような、旧モデルだとそうはいきません。
その証拠に、YAMAHAが提供するIPoE(DS-Lite)設定例サイトを確認すると、RTX810は対応機種に含まれていません!
YAMAHA 「transixのIPv4接続(DS-Lite)でインターネット接続」
そんな、RTX810ですが、管理GUIでは設定でませんが、「コマンドは受け付けてくれそうなので、IPoE(DS-Lite)接続できるのでは?」ないかと思います。
そんな思いから、今回はRTX810を使用してtransixへのIPoE接続を試してみる事にしました。
「YAMAHA RTX810」で試すIPoE接続方法
YAMAHAの公式サイトで公開されているIPoE(DS-Lite)の設定例を確認したところ、RTX810は対象機種に含まれていませんでした。
しかし、手元にあるルーターはRTX810のみだった事、RTX810はRTX830やRTX840と似たハードウェア性能ですし、対応コマンドも近いのではないかとの思いから、
だったら「IPoE接続出来るのでは?」と思い、実際に設定して接続できるか検証することにしました。
今回検証したのは、インターネットマルチフィード者が提供する「Transix」の、動的IPアドレスを利用するDS-Lite方式と、固定IPアドレスを利用するIPIP方式の2種類です。
この記事では、RTX810でtransixのIPoE接続の設定方法、実際の検証結果、注意点を紹介します。
※本記事は筆者の実機検証に基づく内容です。メーカーによる正式な動作保証を示すものではありません。
今回の検証環境と接続条件

今回の検証環境について、以下に記載します。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ルーター | YAMAHA RTX810 Rev.11.01.34 |
| 回線 | フレッツ光ネクストファミリーギガプラン |
| IPoEサービス | Transix |
| 検証方式① | 動的IP(DS-Lite) |
| 検証方式② | 固定IP(IPIP) |
今回の検証では、DS-Lite方式と固定IP(IPIP)方式をそれぞれ設定し、インターネットに接続できるかを確認しました。
RTX810でtransixのDS-Lite接続を設定する
まずは、動的IPアドレスを利用するDS-Lite方式から設定していきます。
DS-Lite接続に必要な設定内容
DS-Liteは、IPv6ネットワークを利用してIPv4通信を行うための接続方式です。IPv4通信をIPv6ネットワーク上のトンネルで転送し、VNE事業者側の設備を経由してインターネットに接続します。
PPPoE方式とは異なる仕組みで通信するため、DS-Liteを利用するには、契約サービスに対応した設定が必要です。
今回の検証では、transixのDS-Lite接続に必要な情報を確認し、RTX810に設定を行いました。

DS-Liteの具体的な設定内容は、契約サービスやルーターの仕様によって異なる場合があります。実際に使用する設定値は、契約先の案内とYAMAHAの公式情報を確認してください。
設定コマンドと設定手順
冒頭でもお話しましたが、RTX810の管理GUIでは「DS-Lite」設定を行う事できませんでしたが、確認した経緯含めて、「管理GUI設定」「コマンド設定」それぞれの設定手順をご紹介いたします。
1.管理GUI設定
1.RTX810の管理GUIが開いたら、「プロバイダ情報の設定」をクリック

2.回線自動判別が動作します。「次へ」をクリック

3.「フレッツ光ネクスト~(IPv6 IPoE)接続を選択し、「次へ」をクリック

4.「ひかり電話契約」を選択し、「次へ」をクリック

5.ここはそのまま、「次へ」をクリック
ここで「あれっ」と気づきます。RTX840の管理GUIでは「transix」や「OCNバーチャルコネクト」等を選択する画面が表示されません。

6.「設定の確定」をクリック
これでプロバイダ設定へ完了ですが、明らかに設定が不足しています。

7.動作確認
ただし、管理GUI上では、「通信中」となりました!

RTX810のLAN1に接続するPCから、インターネット接続を行うと、「YouTube」は開きますし、「Googleスピード測定サイト」を確認しても、スピードが十分出ている事が確認できます。


ただし、出来ない事があります。それはIPv4サイトである「Yahoo Japan」のサイトが開かない事、「8.8.8.8へPingが飛ばない」事です。


この結果から、管理GUIでは、「IPv4 over IPv6」の設定(今回はDS-Lite)が行えていない事が分かりました。
2.コマンド設定
RTX810では、管理GUIではDS-Lite設定が出来ない事が分かりましたので、コンソール経由でコマンド設定を行います。
設定するコマンドは、以下サイトの設定例コマンドを参考に設定をおこないました。
サイト内に、設定例選択表がありますので、今回は、DS-Lite・ONU・ひかり電話契約なし→「1番」のコマンドを参考に、RTX810にコマンドを流し込みます。
流し込みを行ったコマンドについては、以下サイトをご確認ください。今回は省略いたします。
YAMAHA transix接続設定例
(コマンド設定)インターネット接続の確認結果
コマンドで設定を行った結果、RTX810でtransixのDS-Lite接続を利用し、インターネットに接続することができました。
管理GUIからの設定では、IPv4サイトに接続できませんでしたが、コマンド設定の場合は、問題なく接続確認する事ができました。

この結果から、少なくとも今回の検証環境では、RTX810を使用したDS-Lite接続が動作したことになります。
ただし、今回の結果がすべてのRTX810、ファームウェア、契約サービスの組み合わせで再現できることを保証するものではありません。
設定を試す場合は、利用している回線や契約内容、ファームウェアのバージョンなどを確認したうえで実施してください。
RTX810でtransixの固定IP(IPIP)接続を設定する
続いて、固定IPアドレスを利用するIPIP方式を検証します。
DS-Lite方式で、管理GUIでは接続できませんでしたので、こちらの場合も、コンソールからコマンドで設定を行っていきたいと思います。
1.設定コマンドと設定手順
こちらも、「YAMAHA transix接続設定例サイト」を確認して、参考にする設定例コマンドを探します。
固定IP・ONU・ひかり電話契約なし→「3番」のコマンドを参考に、RTX810にコマンドを流し込みます。
流し込みを行ったコマンドについては、以下サイトをご確認ください。今回は省略いたします。
YAMAHA transix接続設定例
2.インターネット接続は出来たが「Luaスクリプト」行の流し込みが出来ない
YAMAHA transix設定例サイトを参考に、流し込みコマンドを作成した流し込みを行ったところ、
「transix IPv6アドレス通知用スクリプト」行が受け付けない
という不具合事象に遭遇しました。
このLuaスクリプトは、IPv4固定IPとIPv6アドレスを紐づける為に必要な設定です。
その前までのコマンドは流し込みが出来ているので、インターネットは接続ができましたが、Luaスクリプトが入らないと、いずれ繋がらない時が出てきてしまうのではないかと思われます。
コマンドリファレンスを確認すると、RTX810では、設定例で使用している以下コマンドに対応していない為、以後指定するLuaスクリプト行を直接書き込む事は出来ません。その為、流し込みが出来なかったようです。
ただし、RTX810でもLuaスクリプトを使用する事自体は可能ですので、別の方法を行ってみたいと思います。
3.Luaスクリプトファイルをコピー、RTX810で実行
Luaスクリプトファイルを作成して、ファイルをRTX810にコピーして実行させます。以下に実施した手順を記載します。
Luaスクリプトファイル実行手順
1.Luaスクリプトファイルを作成
設定例のLuaスクリプト部分をメモ帳にコピーして、拡張子を変更し「transix_ra.lua」ファイルとします。

2.作成したファイルをUSBメモリーにコピーし、RTX810に挿します
3.コンソールから以下コマンドを実行して、ファイルをRTX810にコピーします
#copy usb1:/trasix_ra.lua /transix_ra.lua

4.ファイルがRTX810にコピーされた事を確認します
#show file list /

5.試しにLuaファイルを実行して、結果を確認してみます
#lua /transix_ra.lua
#show status lua

スクリプトを実行はしましたが、実行結果から、「エラー終了」している事がわかります。
また、原因は「122行目付近のLua文法をRTX810のLuaが解釈できない」
というもの。
ここについては、AIも使いつつ確認したのですが、AIの回答は、
>RTX810の古いLua実装が認識できない文字や構文を読んでいる可能性があります。
との事でした。これ以上深くは確認していませんが、RTX810では、Transix固定IP(IPIP)の設定は行えないというのが原因と思われます。
まとめ|RTX810でtransixのIPoE接続を検証した結果
今回は、YAMAHA RTX810を使用して、transixのIPoE接続を検証しました。
YAMAHAの公式設定例ではRTX810が対象機種に含まれていませんでしたが、実際に設定を行ったところ、次の結果となりました。
- DS-Lite(動的IP): インターネット接続に成功
- IPIP(固定IP): インターネット接続に成功。ただし、Luaスクリプトの実行でエラーが発生
今回の検証では、RTX810で両方式のインターネット接続を確認できました。一方、固定IP方式については、Luaスクリプトの実行に問題が残っています。
なお、今回の結果は筆者の検証環境におけるものであり、RTX810での正式な動作保証を示すものではありません。
同じ設定を試す場合は、契約しているサービスの仕様、RTX810のファームウェア、使用する設定コマンドなどを確認し、自己責任で検証してください。
今回のように、公式の設定例に掲載されていない機種でも、実際に検証することで分かることがあります。ただし、インターネット接続の可否だけでなく、スクリプトを含む設定全体が正常に動作しているかを確認することも重要です。





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