私の自宅のインターネット回線及びプロバイダは「NURO光」です。
NURO光は、「IPv4」と「IPv6」両方に対応したサービス(デュアルスタック)なので、自宅のPCには両方のIPアドレスが割り振られて使用されています。
参考に、自宅Hyper-v上のWindows 10仮想マシンの情報を表示してみると、以下のような表示になります。

【赤枠上側】
IPv6アドレス(グローバルIPアドレス)
●IPv6アドレス
●一時IPv6アドレス
【赤枠下側】
IPv4アドレス(ローカルIPアドレス)
●IPv4アドレス
ここで気になるのは、ipv6アドレスが2つあるという事です。
この点について、詳しく書いていきたいと思います。
IPv6アドレスが2つある理由
なぜ、IPv6アドレスは2つあるか?ですが、
理由は「セキュリティ」を保つ為です。
PCに割り当てられるIPv6アドレスは、ローカルのみで使用出来るIPv4アドレスと違い、グローバルなアドレスです。その為、セキュリティを考慮して、通信で使用されるのは、24時間or再起動でアドレスが変更される「一時IPv6アドレス」になります。
この後、それぞれ「IPv4アドレス」と「IPv6アドレス」について詳しくご説明します。
IPv4アドレスの動作
Windows 10仮想マシンに、割り振られているIPv4アドレスは、「ローカルIPアドレス」です。
ローカルIPアドレスは、直接インターネットにアクセスする事が出来ないIPアドレスの為、ルーターのWANインターフェースが持つ、IPv4グローバルIPアドレスにNAT変換されて、インターネットにアクセスが可能になります。
Windows 10仮想マシンに割り振るローカルIPアドレスは、NUROルーターから払い出されます。
簡単ですが、自宅のネットワーク環境で、ipv4アドレスを利用した通信を図にしました。

ですので、Windows 10仮想マシンからIPアドレス確認サイトにアクセスしてみると、「グローバルIPアドレス」が確認できます。

IPv6アドレスの動作
対して、Windows 10仮想マシンに割り振られているIPv6アドレスは、「グローバルIPアドレス」です。
グローバルIPアドレスは、直接インターネットにアクセスする事が出来ます。
インターネット上のサイトが、IPv6に対応している場合はIPv6アドレスでアクセスします。
簡単ですが、自宅のネットワーク環境で、ipv6アドレスを利用した通信を図にしました。

ですので、Windows 10仮想マシンからIPアドレス確認サイトで確認してみると・・・

Windows 10仮想マシンに割り振られている、「一時IPv6アドレス」が表示されていることが確認できます。
※分かりにくい画像ですみません。
「一時IPv6アドレス」は、PCが再起動するたびに、変わりる為、使い捨てのIPアドレスで、「匿名IPv6アドレス」と呼ばれています。
この「一時IPv6アドレス」の仕組みが、冒頭でご説明したPCの匿名性が担保されるセキュリティ向上機能 となっています。
しかし、この「一時IPv6アドレス」の仕組みは、対外的には「セキュリティを保つ役割」ですが、内部的には、コロコロIPアドレスが変わってしまう為、送信元が特定しにくくなるという問題を抱えていしまいます。
一時IPv6アドレスによる問題
このインターネットに使用されるIPv6アドレスは、「一時IPv6アドレス」という点
自宅の中でも、PCを特定することが出来なくなってしまいます

↓ ネットワークアダプターを再起動すると

これでは、せっかく導入した「FortiGate」のポリシーで、ホスト単位で、通信を止めたり、許可が効かすことが出来ません
「一時IPv6アドレス」の問題を解消する
「IPv6アドレス」を固定する
これを解決するには、「IPv6アドレス」を固定する為、「一時IPv6アドレス」を無効にします。
以下コマンドでOKです。
但し、IPアドレスが固定されてしまうことで、セキュリティリスクが上がる事に注意する必要があります。
1.管理者権限でPowerShellを起動します

2.以下コマンドで、「一時IPv6アドレス」を無効化します
Set-NetIPv6Protocol -UseTemporaryAddresses Disabled

3.以下コマンドで、ネットワークアダプターを再起動します
Get-NetAdapter | Restart-NetAdapter

4.「一時IPv6アドレス」が表示されなくなった事を確認します

5.IPv6アドレス確認サイトで確認すると、固定の「IPv6アドレス」でアクセスしている事が確認できます
※分かりにくい絵ですみません

以上で、「一時IPv6アドレス」を無効化して、IPv6アドレスを固定する事が出来ました。
これで、FortiGateを使用してホスト通信の制御が可能になりました!!
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