今回は、FortiGateの設定漏れがないように、初期設定で行う手順を書いていきたい思います。
構成は、以下のような、シンプルな構成を想定して設定します。
- ネットワークはシンプルな1セグメント構成
- インターネット接続はPPPoE
- FortiGateはNATルーターとして動作
- FortiGate:FortiGate60F
- FortiOS:Ver7.2X
構成図にすると、こんなイメージです。
以下に、FortiGate初期設定手順を、順を追って記載していきます。
FortiGate基本設定
1.FortiGateとPCを接続
FortiGateの電源を入れ、PCとFortiGate Internalポート(今回はPort1)を、LANケーブルで接続します。
FortiGate Internalポートの初期IPアドレスは、「192.168.1.99」です。
PCのIPアドレスを、192.168.1.XXにするか、FortiGateは初期状態でDHCPが動いていますので、DHCPにしてもOK。
2.管理画面へのアクセス
PCのブラウザで管理画面にアクセスします
ブラウザは今回Chromeを利用。「https://192.168.1.99」にアクセスします。
プライバシー保護画面が表示されますので、「詳細設定」-「192.168.1.99にアクセスする」をクリック。
ログインします
初期ID:admin、パスワード:なし
初回パスワード変更が促されますので、パスワードを変更します(特に条件はなし)
変更が終了したら、再度ログイン画面が表示されますので、変更したパスワードでログインします。
FortiOS7.2初回ログイン設定
FortiOS7.2系では、初回ログイン時に、推奨されている設定について、ウィザードが表示されます。
既に、2点設定済みですので、残り2点の設定をおこないます。
「Automatic Patch Upgrades」有効化
FortiOS7.2系では、「Automatic Patch Upgrades」機能が搭載されており、v7.2.5までは初期値「disable」、v7.2.6から初期値「enable」の動作になります。
今回使用しているFortiGate60Fは、v7.2.10の為初期値「enable」です。
初回ログオンのタイミングで、「disable」が選択と、自動アップデートのタイミングについて設定が可能です。
デフォルト値(Enable、Updata Delay3日後、Install 1:00~4:00)のまま進めます。
「OK」をクリックし、「Automatic Patch Upgrades」設定を完了します。
「Dashboard Setup」
続いて、「Dashboard Setup」を行いますが、Optimal(最適)な設定で進めます。
以上で、初回ログオン設定は完了です。
3.基本設定
①言語設定変更
初期値「英語」から「日本語」へ変更
「System」-「Settings」-「View Settings」からJapaneseを選択し、Applyをクリックします。
②ホスト名、タイムゾーンの変更
ホスト名は任意、「システム時間」から、タイムゾーンを(GMT+9:00)Osaka,Sapporo,Tokyo,Seoulへ変更
③アイドルタイムアウトの変更
初期値は5分で管理ページがアイドルタイムアウトしてしまうので、「管理者設定」から、60分に変更
④HTTPSアクセスポートの変更
管理ページへのアクセスが初期値はTCP443です。
管理ページが不用意に開かない、また、セキュリティの観点で管理ページへアクセスしにくくする為、アクセスポートを「TCP443」から「TCP4343」へ変更
⑤システム管理者の変更
セキュリティの観点から、システム管理者初期値(admin)を変更します。
設定変更用アカウントを作成
「システム」-「管理者」、「新規作成」より「super-admin」アカウントを作成します。
Web管理画面右上の「ログアウト」アイコンをクリックし、ログアウトします。
その後、作成した「設定変更用アカウントでログインします。
adminアカウントリネーム
「CLI画面」を開き、以下コマンドを入力し、adminアカウントをリネームします。
# config system admin
# rename admin to <変更後のアカウント名>
# end
# exit
設定変更用アカウントを削除
リネームしたアカウントでログインし、「システム」-「管理者」から、設定変更用アカウント選択して削除します
以上で無事、初期システム管理者アカウント(admin)の名前を変更する事ができました。
⑥表示機能設定追加
初期で、表示されていない機能がありますので、一通り表示できるようにします。
「システム」-「表示機能設定」から、必要な機能を有効にしていきます。
有効にした機能は、赤枠で囲った機能全てです。
FortiGateネットワーク接続設定
1.WANインターフェース設定
FortiGateのWAN1ポートと、ONUをLANケーブルで接続します。
①「ネットワーク」-「インターフェース」を開きます
②WAN1を開き、設定を入力します
・アドレッシングモードはPPPoEを選択
・プロバイダ情報を確認し、PPPoEアカウント/パスワードを入力し「OK」をクリック
③再度WAN1を開きIPアドレス/デフォルトゲートウェイが表示されている事を確認
④デフォルトゲートウェイ情報を確認
デフォルトゲートウェイは、スタティックルートに出てこないので、コマンドでルート情報を表示させて確認します
2.Internalインターフェース設定
InternalインターフェースのIPアドレス設定を、初期値(192.168.1.99)から変更します。
192.168.1.99
併せて、DHCPスコープ範囲も変更します。
最後に「OK」をクリックすると、管理画面の接続が切れます。
PCのIPアドレスを変更し、ブラウザのURLを変更し更新します。
URL:https://192.168.0.254:4343
管理画面が表示されればOKです。
以上で、「FortiGateの初期設定」は完了になります。
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